弘法大師生誕1250年記念 特別展「空海と真言の名宝」
東京国立博物館 · 平成館2階 · 東京 · –
深掘り音声ガイド
来館案内
- 展示期間
- 前期: –
- 後期: –
- 開館時間
- 9:30–17:00 毎週金・土曜日および7月19日(日)は20:00まで開館
- 休館
- 月曜日、7月21日(火)は休館(7月20日、8月31日は開館)。8月10日(月)は本展のみ休館
- 会期中の休館日
- 、、、、、
- 料金
- 一般 ¥2,300
- 大学生 ¥1,300
- 高校生 ¥900
- 中学生以下 ¥0
- 予約
- 事前予約不要
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出品作品 (90)
国宝15件 · 重要文化財59件
- 1. 弘法大師坐像 木造、彩色、玉眼 · 江戸時代 · 17世紀 · 和歌山・金剛峯寺 — 展示の第一印象:高野山の「生きている大師」が下山して上野であなたに会いに来ます。
- 2. 真言八祖像 絹本着色 · 室町時代 · 15~16世紀 · 和歌山・西南院 — インドから長安を経て日本へ:密教の八人の伝灯者を描く、前期・後期それぞれ四幅ずつの展示です。
- 3. 弘法大師行状絵詞 巻第三、巻第十 重要文化財 紙本着色 · 南北朝時代 · 康応元年(1389) · 京都・教王護国寺[東寺] — 弘法大師の生誕600年を願って発願され、15年をかけて制作された伝記絵巻。650年を経て再び生誕の宴に臨みます。
- 4. 三十帖冊子 第六帖、第十八帖、第二十二帖、第二十四帖 国宝 紙本墨書 · 平安時代 · 9世紀 · 京都・仁和寺 — 空海が長安から携えて帰った随身の筆記です。一字が一センチほどの小さな字のなかに、密教の全体が詰まっています。
- 5. 秘密曼荼羅十住心論 第六帖、第七帖 紙本墨書 · [第六帖]江戸時代 [第七帖]平安時代 · [第七帖]承安2年(1172) · 京都・仁和寺 — 空海思想の到達点ともいえる一冊で、平安と江戸の二つの時代が約五百年を隔てて伝写のバトンをつないだ作品です。
- 6. 後宇多天皇宸翰弘法大師伝 国宝 絹本墨書 · 鎌倉時代 · 正和4年(1315) · 京都・大覚寺 — 空海の480回忌当日、出家した天皇が親筆で彼の伝記を立てました。
- 7. 後宇多天皇宸翰御手印遺告 国宝 紙本墨書 · 鎌倉時代 · 14世紀 · 京都・大覚寺 — 臨終前の法皇は八つの朱色の手印を押し、空海の方式で遺告を書きました。
- 8. 弘法大師二十五箇条遺告 重要文化財 紙本墨書 · 平安時代 · 11世紀 · 東京・高幡不動尊金剛寺 — 弘法大師の名を冠した遺訓で、頁の圧痕の中に千年前の授業の現場が残されています。
- 9. 聖観音菩薩坐像 重要文化財 脱活乾漆造、漆箔 · 奈良時代 · 8世紀 · 香川・願興寺 — 空海が生まれる以前に、故郷にはすでに都の水準の仏像がありました。
- 10. 金銅錫杖頭 国宝 銅製 鋳造 鍍金 · 中国・唐時代 · 8世紀 · 香川・善通寺 — 伝説では、恵果が空海に授け、海を渡って来た唐の音と伝えられています。
- 11. 金銅四天王五鈷鈴 重要文化財 銅製 鋳造 鍍金 · 中国・唐時代 · 8~9世紀 · 香川・弥谷寺 — 鈴の音の中に四天王が鋳込まれている――三百年に一度しか鳴らない唐代の法音。
- 12. 板彫両界曼荼羅 木造、素地 · 中国・唐時代 · 8~9世紀 · 和歌山・金剛峯寺 — 密教の宇宙を二枚の木板に刻み、伝説では空海が渡海の際に携えてきたと伝えられています。
- 13. 閻魔天像 国宝 絹本着色 · 平安時代 · 12世紀 · 京都・醍醐寺 — 地獄の裁判官ではなく、白い水牛に乗る優美な菩薩形の冥王です。前期にのみ出品されます。
- 14. 十二天屏風 国宝 絹本着色 · 平安時代 · 建久2年(1191) · 京都・教王護国寺[東寺] — 灌頂のために生まれた可動する結界:十二の護法が立ち並ぶ屏風で、四期に分けて替え展示され、来るたびに三尊しか見られません。
- 15. 弥勒菩薩像 重要文化財 絹本着色 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 奈良・寶山寺 — 十八本山の生駒聖天がもたらしたのは、山寺より四百年古い鎌倉期の弥勒です。
- 16. 五大尊像 国宝 絹本着色 · 鎌倉時代 · 12~13世紀 · 京都・醍醐寺 — 中世以前に五幅が揃って伝わる五大尊像は日本に三例しか残らず、これはそのうち唯一の鎌倉時代作です。
- 17. 孔雀明王像 重要文化財 絹本着色 · 鎌倉時代 · 14世紀 · 京都・智積院 — 忿怒相を現さない明王です。孔雀に乗る除毒の本尊で、その図像の血脈は空海本人にまで遡ります。
- 18. 愛染明王像 重要文化財 絹本着色 · 鎌倉時代 · 14世紀 · 奈良・寶山寺 — 日の光のように真っ赤な忿怒の愛染――後期のみ出品で、所蔵の寺院より約四百年古い作品です。
- 19. 両界曼荼羅 重要文化財 絹本着色 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 京都・醍醐寺 — 金銀泥の暈取りで浮かび上がる密教の宇宙で、公式に「真言系の最典型作例」と評された一具です。
- 20. 両界曼荼羅 重要文化財 絹本着色 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 和歌山・竜光院 — 高野山「大師濡草鞋の寺」に伝わる鎌倉期の曼荼羅。普段は山中に深くおさめられており、展覧会では前期にのみ姿を見せます。
- 21. 大毘盧遮那成仏神変加持経 巻第一、巻第七 重要文化財 紺紙金字 · 平安時代 · 12世紀 · 京都・勧修寺 — 紺紙金字で書写された『大毘盧遮那成仏神変加持経』(通称『大日経』):曼荼羅の背後にある根本経典で、前期展示は巻第一、後期展示は巻第七です。
- 22. 火羅図(密教図像のうち) 重要文化財 紙本墨画淡彩 · 平安時代 · 永万2年(1166) · 京都・教王護国寺[東寺] — 1166年の一枚の星図:運命を星に託した時代、東寺に残された占星修法の説明書です。
- 23. 聖天図(密教図像のうち) 重要文化財 紙本墨書 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 京都・教王護国寺[東寺] — 秘仏とされる象頭の神は、僧侶たちの図紙の上にだけ、その容貌が留められています。
- 24. 深沙大将図像 紙本墨画 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 京都国立博物館 — 玄奘が砂漠で出会った守護神が、白描の一枚の図に姿を現す――数歩先には快慶作の彼が立っている。
- 25. 執金剛神立像 重要文化財 木造、彩色 · 鎌倉時代 · 建久8年(1197) · 和歌山・金剛峯寺 — 経蔵を守る金剛杵を掲げた力士像で、転倒したことではじめて快慶の名が明らかになりました。
- 26-1. 深沙大将立像 重要文化財 木造、彩色 · 鎌倉時代 · 建久8年(1197) · 和歌山・金剛峯寺 — 流沙の中で玄奘三蔵を救った西域の神で、快慶が立像を作り、高野山の経蔵前に据えられました。
- 26-2. 宝篋印陀羅尼(深沙大将立像内納入品) 重要文化財 紙本墨書 · 鎌倉時代 · 建久8年(1197) · 和歌山・金剛峯寺 — 神像の腹中で八百年眠っていた一枚の呪紙が、口を開いて年代と発願者を明かしました。
- 27. 別尊雑記 巻第十四 請雨経 巻第二十六 虚空蔵 重要文化財 紙本墨書 · 平安時代 · 12世紀 · 京都・仁和寺 — 密教の諸尊像を集大成した図像百科。前期は請雨の巻を、後期は虚空蔵の巻を展示します。
- 28. 覚禅鈔 巻第百三十 聖天法 巻第百四十四 焔魔天法 重要文化財 紙本墨書 · [巻百三十 聖天法]鎌倉時代 [巻百四十四 焔魔天法]鎌倉時代 · [巻百三十 聖天法]元久2年(1205)写 · 京都・勧修寺 — 儀式百科が「天部」の巻に至ると、前期は冥界の焔魔天、後期は秘して人に示さない聖天です。
- 29. 唐本曼荼羅図像(密教図像のうち) 重要文化財 紙本墨画 · 平安時代 · 12世紀 · 京都・仁和寺 — 「祖本は唐土に由来する」と注記された白描図様:前期は金剛界五佛、後期は千臂の軍荼利。
- 30. 高雄曼荼羅図像 胎蔵界 巻第一、巻第四 金剛界 巻上、巻中 重要文化財 紙本墨画 · 平安時代 · 12世紀 · 奈良・長谷寺 — 空海が請来した系譜の図像を千年にわたって備える写しです。墨の線で高雄曼荼羅の一尊一尊を写し取っています。
- 31. 十二天図像 紙本墨画 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 京都・醍醐寺 — 道場の十二方位を守る天神の名簿で、前期と後期にそれぞれ六尊が出場します。
- 32. 五大力菩薩像 重要文化財 紙本墨画淡彩 · 鎌倉時代 · 建久8年(1197) · 和歌山・普賢院 — 名前と年紀入りの白描の巨幅:建久8年(1197年)、画師は豊前五郎為広が護国の五尊を描いたものです。
- 33. 覚禅鈔 巻第百五十九 後七日法 巻第百六十 後七日法 重要文化財 紙本墨書 · [巻第百五十九 後七日法]江戸時代 [巻第百六十 後七日法]江戸時代 · [巻第百五十九 後七日法]寛永元年(1624)写 · 京都・勧修寺 — 真言密教の「儀式百科事典」、ちょうど『後七日法』の巻が開かれています。
- 34. 後七日差図(密要鈔のうち) 重要文化財 紙本墨画 · 平安時代 · 12世紀 · 京都・仁和寺 — 宮中最高の密法の「壇場施工図」、平安の人々が後世に残した一枚の説明書です。
- 35. 年中行事絵巻(模本) 紙本墨画淡彩 · 江戸時代 · 19世紀 · 東京国立博物館 — 原本は既に焼失した平安宮廷の全景を、代々の模本の継承によって今日まで伝えてきました。
- 36. 十二天像 羅刹天、水天、風天 国宝 絹本着色 · 平安時代 · 9世紀 · 奈良・西大寺 — 現存する最も古い十二天画像。宮中の正月大法会の壇場を守る、九世紀にさかのぼる起源の品で、今回出品されるのは三幅のみです。
- 37. 聖観音菩薩・梵天・帝釈天立像(二間観音) 重要文化財 木造、素地・截金 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 京都・教王護国寺[東寺] — 天皇枕辺の「二間」小室に置かれた三尊の小像:宮中密教でもっとも寄り添う形です。
- 38. 弘法大師・丹生高野両明神像(問答講本尊) 重要文化財 絹本着色 · 鎌倉時代 · 14世紀 · 和歌山・金剛峯寺 — 大師と山の神が一幅の画面に並ぶ。神と仏がともに坐すことこそ、高野山の全体像です。
- 39. 弘法大師・丹生高野両明神像 絹本着色 · 江戸時代 · 18世紀 · 和歌山・宝寿院 — 五百年後に同じ図を再び描く――題材が変わらないことは、江戸でも信仰が今なお生きていたことを示します。
- 40. 蓮池蒔絵経箱 重要文化財 木製 漆塗 蒔絵 · 平安時代 · 12世紀 · 大阪・金剛寺 — 仏典のために蓮池をつくる:平安貴族は浄土の想像を黒漆の小箱の中に蒔絵で閉じ込みました。
- 41. 蓮池蒔絵経箱 重要文化財 木製 漆塗 蒔絵 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 京都・勧修寺 — 平安の手本は隣室にあります。同名の経箱が二口並び、莳絵の百年史を肩を並べて語ります。
- 42. 一字一仏法華経序品 国宝 紙本着色墨書 · 平安時代 · 11世紀 · 香川・善通寺 — 伝承では空海が経文を書き、母が仏を描いた——一字に一仏。日本に現存するのはこの一巻だけです。
- 43. 泉涌寺勧縁疏 国宝 彩箋墨書 · 鎌倉時代 · 承久元年(1219) · 京都・泉涌寺 — 一枚の紙に記された、八百年前の寺院建立のための勧募状。宋風の書体で書かれた国宝です。
- 44. 童子経曼荼羅 重要文化財 絹本着色 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 京都・智積院 — 子どもを守るために描かれた曼荼羅:主役は仏ではなく、十五の鬼神を縛る乾闥婆王です。
- 45. 仏説護諸童子陀羅尼経 重要文化財 紙本墨書墨画 · 平安時代 · 12世紀 · 滋賀・石山寺 — 挿絵を伴う一帖の経典:僧侶の手元に置かれた護子の作法で、隣の曼荼羅と同じ系譜に属します。
- 46. 千手観音像 重要文化財 絹本着色 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 兵庫・清荒神清澄寺 — 「灶神爺」清荒神のもう一つの顔――明治時代に国の指定を受けた鎌倉仏画です。
- 47. 釈迦三尊像 重要文化財 絹本着色 · 南北朝時代 · 14世紀 · 兵庫・清荒神清澄寺 — 宋・元の新風が東へ渡った現場です。初期水墨画の謎の名手、良全が真言の古刹に落とした三幅の釈迦三尊像です。
- 48. 鳥羽天皇像 重要文化財 絹本着色 · 南北朝時代 · 14世紀 · 和歌山・根来寺 — 一幅の等身大の天皇像で、根来寺の開山当時の皇恩を記すものです。※前期のみの展示です。
- 49. 普賢十羅刹女像 重要文化財 絹本着色 · 南北朝時代 · 14世紀 · 兵庫・須磨寺 — 十二単を纏った護法の女神――法華信仰の図像が真言の古刹に優雅に落ち着いたものです。
- 50. 十一面観音菩薩立像 重要文化財 銅造、鍍金 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 奈良・長谷寺 — 本尊は七度焼失しており、この銅造の分身が「長谷寺式」の姿勢を今日まで定着させています。
- 51. 金銅透彫舎利塔 国宝 銅製 鍛造 鍍金 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 奈良・西大寺 — 高さ37センチの透かし彫りの小塔。頂上の宝珠までもがさらに小さな舎利塔になっています。
- 52. 三鈷柄剣 重要文化財 [刀身]鉄製 鍛造 両鎬造 [柄]銅製 鋳造 鍍金 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 奈良・長谷寺 — 柄は三鈷杵、剣身は鍛鉄です。不動明王の手にある利剣を人間界に現したものです。
- 53. 金銅三昧耶五鈷鈴 重要文化財 銅製 鋳造 鍍金 · 平安~鎌倉時代 · 12~13世紀 · 東京・護国寺 — 鈴身には仏の面貌はなく、仏の「暗号」――日本化した密教の符号としての鈴です。
- 54. 金銅塔鈴 重要文化財 銅製 鋳造 鍍金 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 静岡・尊永寺 — 空洞の小塔を頂く鈴――五種鈴の首座、壇中央の大日如来の声です。
- 55. 金銅宝珠鈴 重要文化財 銅製 鋳造 鍍金 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 静岡・尊永寺 — 把の頂に五つの宝珠を載せ、外側は透かし彫りの火焰で覆われています――壇上の南方、宝生如来の声です。
- 56. 金銅五鈷鈴 重要文化財 銅製 鋳造 鍍金 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 静岡・尊永寺 — 五口のなかで格が最も高い一口の鈴でありながら、全国に第二例を見いだせない「尊永寺型」です。
- 57. 金銅独鈷鈴 重要文化財 銅製 鋳造 鍍金 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 静岡・尊永寺 — 単鋒で煩悩を断つ:護摩壇で最も頻繁に使われる鈴。寺伝では白河天皇の勅使から寄進されたと伝えられます。
- 58. 金銅三鈷鈴(模造) 銅製 鋳造 鍍金 · 江戸時代 · 17~19世紀 · 静岡・尊永寺 — 失踪した一口の鈴の席を数百年にわたって補った――模造品が語るのは、まさに法具の最も深い理(ことわり)です。
- 59. 金銅瓶鎮柄香炉 銅製 鋳造 鍍金 · 室町時代 · 16世紀 · 静岡・尊永寺 — 戦火の世紀を伝える一振の柄香炉:僧侶が柄香炉を手に献香する所作は、遠州の古刹で途絶えたことがありません。
- 60. 金銅装密観宝珠輪宝羯磨文戒体箱 木製 金銅装 · 室町時代 · 16世紀 · 静岡・尊永寺 — 箱面が即ち壇場です。宝珠、輪宝、羯磨の三種の文様が、箱の中に見えない「戒」を守っています。
- 61. 金銅瓶鎮柄香炉 重要文化財 銅製 鋳造 鍍金 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 大阪・金剛寺 — 女人高野全盛期の鎏金香炉。鎌倉の原型が、三百年後に駿河で室町の響きを得ます。
- 62. 信貴山縁起絵巻 飛倉巻、延喜加持巻 国宝 紙本着色 · 平安時代 · 12世紀 · 奈良・朝護孫子寺 — 米倉が鉢の上で空を飛ぶ――日本絵巻史の頂点。前期は『飛倉』、後期は『延喜加持』。
- 63. 金銅鉢 重要文化財 銅製 鍛造 鍍金 · 平安時代 · 延長7年(929) · 奈良・朝護孫子寺 — 絵巻に空へ飛び上がるあの鉢、延長7年(929年)の実物がここにあります。
- 64. 石山寺縁起絵巻 巻第一、巻第二 重要文化財 紙本着色 · 鎌倉~南北朝時代 · 14世紀 · 滋賀・石山寺 — 一部の寺伝絵巻はほぼ五百年にわたって描かれました:鎌倉で起筆し、江戸で筆が止まりました。
- 65. 勧修寺縁起絵巻 紙本着色 · 江戸時代 · 宝永3年(1706) · 京都・勧修寺 — 雨宿りの一件が一人の天皇と一つの寺を生んだ――江戸の公家と画師が語り直した開山の物語です。
- 66. 釈迦如来坐像 重要文化財 木心乾漆造、漆箔 · 奈良時代 · 8世紀 · 奈良・西大寺 — 塔の上から千年にわたって見守られてきた奈良の古仏。その「釈迦」という名が定められたのは鎌倉時代になってからです。
- 67. 五智如来坐像 国宝 木造、漆箔 · 平安時代 · 9世紀 · 京都・安祥寺 — 現存最古の一揃いの五智如来:九世紀の立体曼荼羅、五躯が揃って東京に集結しています。
- 68. 仏眼仏母如来坐像(伝弥勒菩薩) 重要文化財 木造、漆箔 · 平安時代 · 9世紀 · 大阪・観心寺 — 千年にわたり「弥勒」と呼ばれてきた仏が、883年の一冊の帳簿によって本名を取り戻しました。
- 69. 弥勒如来坐像(伝宝生如来) 重要文化財 木造、漆箔 · 平安時代 · 9世紀 · 大阪・観心寺 — 数百年にわたり「宝生如来」と呼ばれてきましたが、883年の資財帳が本来の名「弥勒」を取り戻させました。
- 70. 大日如来坐像 重要文化財 木造、漆箔 · 平安時代 · 12世紀 · 兵庫・中山寺 — 中山寺の地蔵堂の奥に、平安時代の密教の根本仏が坐しています。
- 71. 毘沙門天立像 重要文化財 木造、彩色 · 平安時代 · 12世紀 · 京都・乙訓寺 — 空海と最澄が論法を交わした寺に、眉目に憂いをたたえた護法神が立っています。
- 72. 薬師如来坐像 重要文化財 木造、彩色 · 平安時代 · 12世紀 · 兵庫・中山寺 — 安産で名高い中山寺が八百年にわたって大切にしてきたもう一つの顔、静かに佇む平安の薬師像です。
- 73. 吉祥天立像 重要文化財 木造、彩色 · 平安時代 · 12世紀 · 香川・善通寺 — 空海の誕生地からやってきた福徳の女神――いま、故郷の宝物館では彼女のための席がぽっかりと空いています。
- 74. 愛染明王坐像 重要文化財 木造、彩色 · 平安時代 · 12世紀 · 山梨・放光寺 — 天に向かって弓を引き、矢は星を指す――日本最古の天弓愛染明王が甲斐の山から京へ上りました。
- 75. 不動明王坐像 重要文化財 木造、彩色・截金、玉眼 · 鎌倉時代 · 建仁3年(1203) · 京都・醍醐寺 — 東大寺南大門の仁王が落成したのと同じ年に、快慶は53センチの小像に同じ全力を注ぎました。
- 76. 金剛薩埵坐像 重要文化財 木造、漆箔 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 京都・隨心院 — 本堂に祀られている金色の智慧の尊で、像内に快慶の名が刻まれています。
- 77. 地蔵菩薩立像 国宝 木造、彩色、玉眼 · 鎌倉時代 · 貞応3年(1224) · 京都・大報恩寺 — 六観音の傍らに並ぶ第七の一躯――2024年、七躯そろって国宝となりました。
- 78. 地蔵菩薩立像 重要文化財 木造、彩色・截金、玉眼 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 神奈川・覚園寺 — 獄卒に代わって焚火をし煙で燻され黒くなった地蔵。8月18日になって初めて上京します──全展で唯一、日付を確認しないと見られない像です。
- 79. 十一面観音菩薩立像 重要文化財 木造、素地、玉眼 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 兵庫・須磨寺 — 源平の古戦場の寺に、像高84センチの素地の観音が静かに七百年立ち続けています。
- 80. 厨子入五大明王像 重要文化財 [厨子]木造、漆塗 [不動明王]木造、彩色・金泥塗 [降三世明王・軍荼利明王・大威徳明王・金剛夜叉明王]木造、彩色 · 江戸時代 · 元禄14年(1701) · 奈良・寶山寺 — 江戸の密教僧・湛海律師が自ら刻した、厨子高81.5センチの中に、忿怒のひとつの宇宙が収められています。
- 81. 倶利迦羅龍剣 重要文化財 銅造、鍍金 · 江戸時代 · 17~18世紀 · 奈良・寶山寺 — 不動明王の手にある剣が独立して尊像となっています:刃を飲み込む黒い龍が、江戸の聖天信仰の原点に立っています。
- 82. 薬師如来坐像 国宝 木造、素地・截金 · 平安時代 · 康和5年(1103) · 京都・仁和寺 — 像高約十一センチの白檀製の小さな仏像。一座まるごとの薬師堂が掌に収まるほどの大きさです。
- 83. 如意輪観音菩薩坐像 重要文化財 木造、素地 · 平安時代 · 11世紀 · 大阪・大門寺 — 創建以来この地を離れたことのない秘仏本尊:老いた一株の楠を用い、仏と山を一体に刻んだ像です。
- 84. 十一面観音菩薩立像 重要文化財 木造、彩色 · 平安時代 · 9~10世紀 · 三重・観菩提寺 — 三十三年に一度しか開帳されない、六臂の異形をもつ十一面観音が今回は伊賀の山門を出てきました。
- 85. 千手観音菩薩立像 重要文化財 木造、素地・截金 · 鎌倉時代 · 13世紀 · 和歌山・金剛三昧院 — 北条政子の高野山の願寺にある、素木の上に金線を織り出した鎌倉期の千手観音像。
- 86. 釈迦如来坐像(三平瑞像) 木造、漆箔・彩色 · 中国・清時代 · 17世紀 · 京都・泉涌寺 — 清代中国で造られた一尊の釈迦が、皇室の御寺である泉涌寺に坐しています。泉涌寺と大陸との縁は途切れたことがありません。
- 87-1. 厨子入十一面観音菩薩立像 木造、素地 · 江戸時代 · 19世紀 · 京都・泉涌寺 — 幕末の皇女に寄り添った懐仏です。手に抱ける厨子が、和宮の不安と祈りを納めています。
- 87-2. 香木片 銘「蘭奢待」 沈香材 · 奈良時代 · 8世紀 · 京都・泉涌寺 — 「天下第一の名香」と称された四片の断片:正倉院にあった権威の香から、宮中に残されたひとすじの慰めまで
- 88. 興教大師坐像 木造、彩色、玉眼 · 江戸時代 · 17~18世紀 · 和歌山・根来寺 — 全展の締めくくり:空海から三百年、真言宗を再び灯した覚鑁です。
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